離婚基礎知識Q&A
離婚に関する基礎知識を知っておく事によって、夫婦間での話し合いの場では有利に進める事ができます。
「一日も早く離婚したい」との思いで安易に離婚届に署名捺印すると、ご自身にとって不利益な離婚となってしまうケースが多々ありますので、後悔しない為に、こちらでは離婚に関する基礎知識をQ&A形式でご説明していますので、[離婚に関する法知識]同様に参考にして夫婦問題に強い弁護士に相談される事をお勧めします。
弁護士への相談は、夫婦問題に強い弁護士に相談して下さい。
相談料は、最初の30分は無料で以後1時間毎に5000円~10000円~と弁護士によって異なりますので、事前に問い合わせください。
尚、弁護士へは正式な依頼でなく相談だけでも受け付けてくれますし、以後の展開次第で正式な依頼ができます。
離婚
離婚は人生の一大事です。
一方的で理解できない離婚を迫られて困っている。または自らの離婚でも、迷うのは当然です。が、一人で悩んでいてもただただ神経がまいってしまうだけで、何ら解決するわけではありません。あなたが何について悩み、困っているのか、相談できる相手と悩みを言葉にして話してみることです。良い解決方法があるかもしれません。
両親や友人に相談できないのであれば、弁護士などの専門家に相談してみましょう。各種相談窓口を利用して専門家のアドバイスを受けて、離婚に関する法律知識をもつことによって、容易に解決できるケースもあります。逆に法律知識がなかったばかりに、相手の一方的な言い分を受け入れ、不利な条件で離婚してしまうこともあるのです。
法律相談
- 地方自治体の法律相談:福岡市区役所の法律相談
市・区役所の市民相談室では、福岡市在住か市内に勤務・通勤している方を対象に、弁護士による無料の法律相談を行っています。日常生活での法律問題でお困りの方は、一度弁護士に相談してみませんか。 - 弁護士会の法律相談:福岡県の弁護士会
健康以外の悩み事であればなんでも気軽に弁護士にご相談いただける場所が法律相談(弁護士)センターです。
面接相談は必ず事前に電話予約が必要です。般有料相談料金 30分 5250円 - 家庭裁判所の家事相談
全国各地にある家庭裁判所には、「家事相談」という場が設けられています。相談員は家庭裁判所の調査官や書記官などで、家事事件全般について無料で相談に応じてくれます。具体的には、離婚調停・審判の申立て手続きの方法、申立てに必要な書類の書き方などを教えてくれます。調査官や書記官は知識も豊富であり、様々な事例を見てきていますので、どんな場合でも対応してくれます。
夫婦の話し合いで離婚問題を解決できない場合や、「夫婦関係円満調整の調停」を希望する場合などに、家事相談を利用してみるのもいいでしょう。
ただし、「離婚すべきかどうか」や「慰謝料の金額はいくらになるのか」などといった相談には応じてくれません。その点は弁護士に相談する場合と異なるので注意しましょう。福岡家庭裁判所:福岡市中央区大手門1-7-1
電話:092-711-9651 (地下鉄大濠公園駅から徒歩5分/当探偵事務所側) - 福岡の県民相談室
当社「日本興信所」に於いての悩み相談も無料です。また、信頼於ける弁護士のご紹介や浮気・素行・真実究明などで調査が必要な場合も無料で、お見積りいたします。
夫婦間の話し合いで離婚の合意ができれば、離婚届を役所に提出するだけです。
【離婚届について】
- 自署し、押印する(認印で可)
- 未成年の子供がいるときは、親権者を決める必要があります。
- 20歳以上の証人2名の署名、押印が必要。
- 事実上どこの役所でも届出はできますが、本籍地以外での届出の場合は戸籍謄本の添付が必要です。
- 届の提出は二人で行く必要はなく、他人に委託したり、郵送も可能です。
離婚の種類
詳細は[離婚を有利にする法知識]参照- 協議離婚
- 協議離婚無効の調停申し立て
- 協議離婚取り消しの申し立て
- 調停離婚
- 審判離婚
- 裁判離婚
調停が不成立で終了した場合、また審判離婚で異議申し立てが出た場合、夫婦の一方は家庭裁判所に離婚の訴えを起こします。裁判離婚の場合は、法律上の一定の以下のいずれかの離婚原因が必要になります。
- 不貞行為があった時
俗に言う浮気・不倫などで、典型的な離婚原因で慰謝料請求の原因です。
原則的に有責配偶者(浮気した当事者)からの離婚請求は認められません。ズバリ不貞を証明できなくても、破綻の端緒が相手との親密な交際であると認められただけで有配偶者となったケースも稀にありますが、やはり浮気の証拠が必要です。 - 悪意で遺棄した時
悪意の遺棄とは、例えば生活費を渡さない、勝手に家を出て一人でアパートに住むなどです。 - 3年以上生死不明の時
- 強度の精神病に罹り、回復の見込みがない時
- その他、婚姻を継続しがたい重大な事由がある時
具体例としては、暴力、ギャンブル、性交不能、親族との不和、長期間の別居などです。
裁判を提起した後、裁判中に離婚の合意が成立したときにはその内容を書面にすれば和解離婚が成立します。裁判中に和解もできず、正当な離婚原因がある時には判決によって取り決め事項(慰謝料、財産分与、親権、養育費)が決まり、離婚が認められます。
訴えを起こした側(原告)が上記理由①~⑤を裁判上で立証できないと勝訴は極めて困難です。裁判上では証拠の有無が大きく左右します。通常は弁護士さんへ依頼するケースが殆どですが、その際も離婚原因(浮気・素行・真実究明など)の証拠収集で、当社のような探偵事務所を利用する必要が生じる場合が出てきます。
相手の離婚請求に正当な理由がある時は、裁判で離婚せざるを得なくなるでしょう。
ただし、相手に正当な理由があっても、破綻の端緒(きっかけ)など相手に有責性(責任)が認められれば、相手からの離婚請求は認められません。
当社への相談で、相手からの唐突な離婚理由で「性格の不一致」を理由とする場合の多くは、他に愛している人がいる、つまり不倫・浮気しているケースが高いです。
- 財産分与(夫婦の財産関係の清算)
- 慰謝料(相手の暴力、不貞などの不法行為に対する損害賠償)
- 子供の養育費
- 未成年の子供の親権者をどちらにするか
- 離婚後の子供との面接
- 離婚後の姓と戸籍をどうするか
- 離婚後の居住、仕事などの生活をどうするのか
- その他
夫の暴力などで別居するなど、別居に正当な理由がある限り自分から家を出ても不利になることはありません。
しかし正当な理由もなく自分の都合で家を出てしまうと、財産分与や慰謝料のことで不利になることもあり得ます。別居は冷静に考えるために効果的なこともありますが、できるだけ短期間もしくは合意の上で別居することが良いでしょう。
離婚は役所に双方どちらかが離婚届を提出し、受理されれば成立します。
離婚届を書いて相手に渡した後に気が変わって離婚したくない時、または相手が勝手に離婚届を出す可能性がある場合は、役所に対して離婚届を受理しないように申し出をしておく事ができます。これを離婚届不受理申出の制度といいます。
役所に行き、用紙に記入、押印して提出しておけば他の役所に離婚届が提出されても、離婚は成立しません。なお、離婚届不受理申出の有効期間は6ヶ月ですので、その度に申出をする必要があります。
逆に離婚することにした時には、不受理申出の取下げ書を提出すれば離婚できます。
入籍せずに内縁関係の場合でも婚姻と類似の法律が適用されます。
したがって配偶者の一方が不貞、暴力、遺棄(同居・扶助・扶養などの義務を怠ること)のような行為を行った場合、内縁関係の不当破棄として財産分与、慰謝料請求の問題が起こります。また相続権はありません。
調停・訴訟/離婚原因
申し立てる家庭裁判所は、相手の住所地を管轄する家庭裁判所か、又は当事者の合意で定めた家庭裁判所になります。
離婚調停では親権者の指定、養育費、財産分与、慰謝料などの請求も同時に申立てできます。調停を申し立てると家庭裁判所が期日の指定をし、相手には呼出状が郵送されます。当日は調停委員2名(通常は男女1名)と裁判官(又は家事調停官)が調停を進めていきます。その際には離婚したい理由、親権者、財産分与・慰謝料などの条件、協議がまとまらなかった点はどこか、などについて事情を聞かれますので、調停委員に理解されやすいように、予めメモしてまとめておきましょう。
この事情聴取が相手側にも行われ、そのあと双方に対し次回の調停についての指示があります。合意が成立する可能性があれば、こうして1ヶ月~1ヶ月半に1回の調停ペースで、3ヶ月~半年の間に調停が続けられます。そして双方の合意ができると、その内容が調停調書という書面になります。
これで離婚成立となりますので、離婚届を作成し、調停調書の謄本を添付して役所に提出します。
- 調停の申立書(家庭裁判所でもらえます)
- 夫婦の戸籍謄本 1通
- 収入印紙 1,200円
- 郵便切手(金額は裁判所によって異なります)
程度問題ですが、飲酒の上で暴力を振るうとかは離婚原因となり得ます。
また、一般的に借金、質屋通いなどは離婚原因にもなります。
勤労意欲の欠如、ギャンブル好き、遊び好きなども離婚原因になり得ます。
その際も離婚原因となるギャンブル好きなどの証拠収集で、当社のような探偵事務所を利用する必要が生じる場合が出てきます。
生活観の違いや人生観の違い、自己中心的な性格、わがままなどにより、回復し難いまでに破綻していると、裁判所が判断することがあります。
尚、当社の相談事例では、相手からの唐突な離婚理由で「性格の不一致」を理由とする場合の多くは、他に愛している人がいる、つまり不倫・浮気しているケースが高いです。
- 別居期間が長い
- 未成熟の子供がいない
- <相手の配偶者が苛酷な状態におかれない/li>
などという場合で、離婚請求が認められることもあります。
財産分与と慰謝料
詳細は[離婚を有利にする法知識]参照
離婚前に話し合いで解決するのがよいのですが、まとまらない場合には家庭裁判所に調停か審判を申し立てます。話し合いで決まった場合には、離婚協議書や公正証書にしておくとよいでしょう。財産分与の請求は、離婚から2年を経過すると裁判所に請求することはできなくなります。
話し合いの場合はさまざまでしょうが、審判や裁判の場合は次のように決められます。
- 対象財産の確定・・・夫婦の共有財産はどれか
- 対象財産の評価・・・その総額がいくらになるか
- 清算割合の確定・・・どのような割合で分け合うか
- 具体的分与方法の決定・・・具体的に何の財産を分与するのか
夫婦の結婚中に形成されたと認められるすべての財産です。例えば、家、土地、預貯金、有価証券、ゴルフ会員権、車、家財道具などです。また、名義は共有でなくても実質的に共有財産とみなされるものは、財産分与の対象となります。
しかし原則として結婚前から持っていた財産(特有財産)は財産分与の対象にはなりません。例えば嫁入り道具とか相続で得た財産などです。
退職金はケースバイケースですが、退職時期がほぼ確実になっている場合は対象となるケースが多いようです。
年金については、将来相手が受領する年金の一部を支払うように命じた判例があります。また、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産つまり債務も財産分与の対象になります。
財産の評価については、法律の定めはありません。ですから客観的にみて合理的な方法で評価すればよいのです。例えば有価証券などは時価または取得価格などで評価すればよいし、不動産などの場合は鑑定してもらうか、公示価格、路線化、取得価格などを参考にすればよいでしょう。
- 専業主婦型・・・3割~5割とされることが多いようです。
- 共働き型・・・・収入に著しい格差がある場合を除いて、5割前後です。
- 家業協力型・・・5割前後が多いようです。
財産分与の対象が現金や預金の場合は、原則として分与した人には税金はかかりません。
また、分与された人にも原則として、贈与税はかかりません。
ただし、不動産の財産分与は、分与した人に時価と購入金額との差額(譲渡益)につき、譲渡所得税(所得税・住民税)がかかります。(特別控除あり)
分与された人には、不動産の移転登記の際の登録免許税と不動産取得税(免除あり)がかかります。また、分与財産の中に相手の特有財産があると贈与と認定され、贈与税が課される心配があります。専業主婦の場合に、相手から共有財産を全部分与してもらった場合などには、相当な範囲を超える部分につき、贈与の問題が生じる可能性もあります。
離婚の日から2年以内であれば、財産分与の請求を裁判所にすることができます。
2年を過ぎてしまったら、話し合いで認めてもらうしかありません。
離婚時に請求する慰謝料とは、浮気や暴力DVなどによって受けた精神的苦痛・身体に受けた暴力などに対する代償として相手に請求するもので、離婚すれば必ずもらえるものではありません。
財産分与や養育費とは異なり、離婚原因を作った有責側からの請求は出来ません。
慰謝料は、離婚原因を作った有責側にどれだけ非があるかで、慰謝料が発生するかしないかが判断されます。
尚、慰謝料の請求が認められるのは離婚後3年までです。
また、慰謝料請求の起因となるものが浮気であれば、浮気の事実を知ってから3年が有効となります。
離婚慰謝料は配偶者の不法行為により被った精神的苦痛を賠償するものです。
離婚の原因や精神的損害の程度、有責性の程度、年令、職業、収入、資産負債、同居期間など、さまざまな事情を考慮して決められます。
浮気が起因する場合の慰謝料請求は、一般的に200~300万円程度が相場のようです。
例えば夫の浮気が原因となる離婚時の慰謝料請求の場合、高額な慰謝料が認められる条件としては、長期にわたる浮気の事実と、妻が夫婦として尽力している中で、夫が一方的に婚姻関係を破綻させた事実、そして慰謝料を支払う側に十分なる資産・収入があることが高額な慰謝料となる条件となります。
請求する方に離婚の原因がある場合は、もちろんだめです。
また、慰謝料を支払わせるほどの有責行為がない場合や有責性の証明ができない場合、有責行為と離婚の間に因果関係がない場合などでは認められません。
その際も離婚原因となる有責行為の証拠収集で、当社のような探偵事務所を利用する必要が生じる場合が出てきます。
配偶者と不倫相手が共同して不法行為をしたとして、不倫相手に慰謝料請求ができます。
金額はケースによりさまざまですが、実際は100万円~200万円程度が多いようです。
また、不倫をする前から夫婦仲が破綻していた場合には、請求が認められなかった判例があります。なお、配偶者が結婚していることを隠していた場合、つまり相手方に故意または過失がない場合なども、慰謝料請求は難しいでしょう。
公正証書と念書について
公正証書とは、公証人役場で作成される契約書の事です。
契約書の原本は、20年間 公証人役場で保管されます。
離婚時に取り決めた内容を、ただ書面にしておくだけでなく、公正証書にしておく事によって、不払いの時などに迅速に対応できるので安心です。
つまり、公正証書の中に「執行認諾文言」を入れておく事によって、万が一支払い約束が守られない時に、わざわざ裁判所を通さなくても公正証書だけで強制執行の手続が出来るのです。
尚、「執行認諾文言」とは、「債務を履行しない時は、直ちに強制執行を受けても異議がない事を認諾する」という文言です。
公証役場は、法務局が管轄する機関で全国各地に設置されています。
http://houmukyoku.moj.go.jp/fukuoka/table/kousyou/all.html
公正証書は、本人または代理人が公証人役場に行って、公証人に作成してもらいます。
一般的には、離婚協議書など離婚後の慰謝料や養育費の支払い内容を記した書面と、夫婦各々の実印と印鑑証明書(免許証やパスポートなどでも可)が必要です。
念書とは、浮気などの裏切り行為に対しての謝罪と、浮気をした夫や妻、又は浮気相手に二度と同様の事をさせない浮気防止効果の為に作成するものです。
念書は、法的には有力な証拠とはなりますが、慰謝料等の支払いに関する強制力まではありませんので、先に記した公正証書として念書を残されるか、弁護士等に相談して強制力のある念書にされる事をお勧めします。
念書があれば、浮気をしたという証拠になります。
夫や妻が浮気を認めたのに、いざと言う時に浮気の事実を覆す「言った!言わない!」の水掛け論にならない為にも、浮気の証拠として念書を作成される事をお勧めします。
〇念書は自筆で作成
―念書内の文面は、パソコンで作成せずに、全て自筆で書いてください。
署名だけ自筆で行う人もいますが、後日 無理やり署名させられたと主張する場合があるからです。
尚「浮気」と文言ではなく「不貞行為」と言う法的用語を使用して下さい。
〇念書内の記載事項
可能であれば、浮気相手の氏名、住所、生年月日を記載して下さい。
自宅の住所が不明の場合は、浮気相手の勤務先、住所、所属部署を記載してください。
〇不貞行為の期間・場所 等
不貞行為をしていた期間やデートの回数やデートの内容などを、出来るだけ詳細に書かせて下さい。
ラブホテルや浮気相手の自宅等に行った回数や所在地など、不貞行為を行った場所を明記。
〇不貞行為の内容
不貞行為の相手と肉体関係があったことを必ず明記。
また、不貞行為の相手が既婚者だと言う事を知っていた事実関係を明記。
―上記の内容を浮気した夫や妻、浮気相手に書かせた後、文末に「上記の内容に間違いありません」と言う旨の文面と共に、当事者の名前と住所、作成日、作成場所を記して、捺印して貰えれば完了です。
婚姻費用
婚姻費用とは、夫婦が社会生活をする上で必要な一切の生活費のことです。
衣食住の費用、交際費、娯楽費、医療費、養育費、教育費などで、夫婦はお互いに婚姻の費用を負担しなければなりません。
― 婚姻費用分担の義務:【民法第760条(婚姻費用の分担)】
よって、離婚話が出ている場合や、別居中の場合でも、婚姻関係が続いている限り、婚姻費用分担の義務があります。
離婚話・別居中以外でも、生活費が相手からもらえない時は、弁護士を介して家庭裁判所に「婚姻費用の分担」の調停を申し立てることができます。
法律では、婚姻費用の分担は夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮すると規定しています。
したがって具体的な金額の決定は、夫婦の資産、収入、別居に至った原因、経緯などの事情を考慮して算定されます。最近の家庭裁判所では、算定方式を算定表に基づいて金額が決められています。一例としては、夫の年収が600万円で、15歳未満の子が一人いる場合の専業主婦がもらえる金額は、月に約12万円前後です。
生活費の支払は夫婦の義務ですから、もらえます。家庭裁判所に婚姻費用の調停申立てをするか財産分与の調停申立ての中で請求できます。
養育費・親権・面接交渉権
子供を育てる上で必要な「食費」「住居費」「教育費」「被服費」「医療費」「娯楽費」などを言います。
一般的な養育費の金額としては、
・子供が1人の場合は、20,000円~40,000円
・子供が2人の場合は、40,000円~60,000円
となっています。
尚、養育費の金額や支払の期間は、諸事情によって異なり、子供が成年に達するまでとなっています。
- 養育費・婚姻費用算定表
-
この算定表は、東京・大阪の裁判官の共同研究の結果、作成されたもので、家庭裁判所において、養育費又は婚姻費用の算定をする際に参考として活用されています。
-東京家庭裁判所HP資料より引用-
生活環境の変化などで、離婚時に定められた養育費の増額・減額をしたい場合は、家庭裁判所に養育費の調停を申し立てる事になります。
調停では、申立人への事情確認で意見聴取が行われ、合意が得られなければ裁判所での審判となります。
- 養育費の増額が認められる事例としては、子供の進学・入学による費用の負担増や、子供の病気などによる想定外の出費(治療費 等)、子を養育している親の収入の低下などが挙げられます。
- 養育費の減額が認められる事例としては、支払う側の病気や失業などによる収入の低下や、 受け取る側の収入増加などが挙げられます。
親権とは、子供を監督・保護・教育すると共に、子供の財産を管理・行為の代理人となる事を言い、つまり親としての権利義務のことです。
監護権とは、上記親権の内に含まれる身上監護権、つまり居所指定権・懲戒権・職業許可権を言います。
離婚時の話し合いで親権者が決められなければ、家庭裁判所での離婚調停時に「親権者指定」の申立てを行います。
家庭裁判所で合意できなければ、裁判所で争う事になります。
裁判所の基準は、子供の利益・子供の福祉を基準とすると共に、諸事情を考慮して決定されます。
ここで言う諸事情とは、親権者となる親の健康状態・年令・精神状態・経済状態・性格・生活態度・居住環境・教育環境・愛情の度合い・親族の援助などです。
また、子供が10才以上の場合は本人の意思を尊重し、子供が15才以上の場合は意見聴取もされます。
尚、子供が10才未満の場合は、親権者を母親とするケースが多いようです
夫婦が離婚した後、親権を持たない親が子供に会うことが出来る事を面接交渉といいます。
面接交渉とは、離婚した後に親権を持たない親が子供と一緒の時間を過ごす事が出来たり、電話・手紙・メールなどで子供と連絡を取ることが出来る権利の事です。
面接交渉は、親であれば当然の権利であると共に、子供の権利なのです。
裁判所の判例では、子供の監護について認めています。
子供の監護とは、子供を養育・教育することを言います。
婚姻中は、両親が未成年の子供を共に育てると言う「共同親権」が定められています。
よって、離婚後も子供の監護(養育・教育)と言う観点から、親権を持たない親に面接交渉権が認められているのです。
面接交渉は、子供の福祉・利益を害しないことを前提にして、面接交渉の場が設けられます。面接交渉の場を設ける時期や場所、時間などは、両親の話し合いとなりますが、話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所での調停となり、合意がなければ裁判所での審判となります。
また、親権を持たない親が子供に会える面接交渉の回数を、月に1~2回や、年に何回と決める事が多いようです。
尚、この面接交渉権は別居中でも同様に認められています。
別居中でも親の面接交渉権は認められます。話し合いによって面会が認められないときは、家庭裁判所に審判を申立てて、認めてもらいます。
離婚協議や調停、裁判で面接交渉について決定されたけど実行されない場合は、家庭裁判所に面接交渉の履行勧告の申立てができます。
それでも拒否された場合は、子供の監護に関する調停もしくは裁判所へ申立てる事ができ、過去の事例では慰謝料の支払を命じた判例もあります。
戸籍と姓
婚姻によって名字を改めた夫または妻は離婚すると、法律上当然に結婚前の名字に戻ります。離婚後もそのまま使いたいときは、離婚の日の翌日から3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を役所に提出すればできます。(婚氏続称といいます)
離婚届と同時に出すこともできます。また、離婚に際して相手から、婚姻中の名字を使わないでくれと言われても、できます。子供の名字は、離婚しても変わりません。子供の名字を変えるには、「子の氏の変更許可」の申立てを家庭裁判所にします。
離婚により旧姓に戻った人は原則として、結婚前の戸籍に入籍します。しかし結婚前の戸籍が既にない場合や新しく戸籍を作りたい場合は、作ることができます。婚姻中の名字をそのまま使う人は、当然新しく戸籍を作ることになります。
子供は離婚後も名字は変わらず、戸籍も結婚中の戸籍に残ります。そのため、母親と同じ戸籍に入れたい場合は、まず「子の氏の変更許可」を家庭裁判所で得て、名字を同じにしてから、役所に届出をすれば同じ戸籍に入れられます。
外国人との離婚
離婚するにあたって、夫の本国法が適用されるのか、妻の本国法が適用されるのか、あるいは居住している国の法が適用されるのかが問題となります。
日本では「法例」という名の法律で決められており、日本に居住しているのであれば日本法が適用されることになります。
ですから、協議離婚もできるし、裁判上の離婚も可能です。また、財産分与や慰謝料請求も認められます。
日本に居住していれば日本法が適用され、離婚が可能です。ですから離婚届を役所に提出すれば離婚が成立します。しかし相手の国では離婚が認められていないとすると、相手の国では離婚は有効とはならず、相手は再婚できないことになります。
ただし、国によって違いますので、その国の制度をよく確認して下さい。
離婚後支払不履行
相手に直接催促したり、内容証明で催促しても支払われない場合、強制的(法的)に相手の財産を差し押さえる手段を取ることになります。
離婚調停時の調書や和解時の調書に、慰謝料や養育費の支払い内容が記載されている時は、裁判所に申し立てる事によって、相手に対して支払の「履行勧告」や「履行命令」を出し、相手の財産を強制的に差し押さえることができます。
また、公証人役場にて「執行認諾文言付きの公正証書」を作成していれば、相手の財産を強制的に差し押さえることができます。
尚、差し押さえが出来る財産とは、相手の給料や相手名義の預貯金・不動産・家財道具などです。
相手の資産状況が分からない場合は、離婚時に作成した調停調書や和解調書があれば、地方裁判所に申し立てることによって、相手は資産状況を開示しなければならなくなります。
これは「財産開示手続の制度」と言って、2004年4月1日より新たに創設された制度です。
尚、裁判所や弁護士が対応できない隠し財産(銀行口座等)の調査は、福岡の探偵事務所「日本興信所」にお問合せ下さい。
- 1.慰謝料の場合
- 一括払いや分割支払で、滞っている金額だけとなります。
ですが、離婚時に作成した調停調書や和解調書内に「滞納が3回以上になった時には、残りも一括して支払わなければならない」などという文言が明記されていれば、将来の分も含めて一括で請求できると言う「期限の利益喪失約款」というのが定められています。
相手の給料から差押えをする場合は、手取額が28万円を超える時は、その手取額から21万円を差し引いた金額の中から滞納分を差押えることができます。
手取額が28万円以下の場合は、手取り金額の4分の1内であれば差し押さえる事ができます。 - 2.養育費の場合
- 慰謝料の場合とは異なり、滞納分のみなの差し押さえではなく、将来の分も含めた額を1回の手続で差し押さえする事ができます。
相手の給料から差押えをする場合も、手取額の1/2の金額まで差し押さえる事が出来るようになっています。
住居に関する支援として「母子生活支援施設」「公営住宅の優先入居」「母子アパート」などがあります。
他の支援としては「児童手当」「児童扶養手当」「国民年金保険料の減免」「生活保護」「国民健康保険料の減免」「公共交通機関の割引」「水道料金の免除」などがあります。
尚、各自治体によって支援の内容が異なりますので、具体的な支援内容は居住地の福祉事務所でご相談してください。
DV防止法
DVとは、親密な関係にある男性から女性に対して行われる暴力をいい、夫が妻に対して行う、殴る、蹴るなどの暴行などが典型的な例です。
2001年10月に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」いわゆるDV防止法が施行されました。DV防止法は、適用対象が配偶者間の身体的な暴力に限定されてい ます。ですから暴言による精神的な暴力や性的暴力は含まれません。
また、警察など行政にDV被害防止に積極的に関与することを義務づけ、被害者がDVから逃れるための「保護命令制度」を定めています。
保護命令には次の2つがあります。
- 6ヶ月間被害者の住居や身辺に近づかないよう命じる接近禁止命令
- 被害者と加害者が同居している場合2週間その住居から退去するよう命じる退去命令手続としては、地方裁判所に申立てをして、保護命令を出してもらいます。
DV防止法で被害者の相談、援助を行う「配偶者暴力相談支援センター」が各都道府県に設置されるようになりました。実際には「婦人相談所」とか「女性センター」などという名称が使われています。そこでは相談、カウンセリング、一時保護、情報の提供・援助、シェルター(保護施設)の利用と情報提供などが行われます。
また、外国人でも相談、援助が受けられます。
離婚原因が「浮気・暴力DV」などの場合、「法的に有効な証拠」があれば離婚時の示談・裁判を有利に進める事が出来ます。
「法的に有効な証拠」は、福岡市を本社・拠点とし、全国に調査ネットワークを持つ福岡の探偵[日本興信所]にご相談・ご依頼ください。
探偵業に携わって長年の実績と高い調査技術を有し、地元弁護士と連携していますので、離婚に強い弁護士のご紹介もできます。
ご相談窓口について
調査に掛かる費用の簡単なお見積は、お電話やメールでも可能です。
詳細な相談および見積は、来社もしくは訪問・待ち合わせ等での面談によるご相談となりますので、事前にお電話にて面談の日時を福岡市の探偵[日本興信所]にお問い合わせ下さい。
土日祭日でも、あらかじめ時間を取り決めて、面談によるご相談をお受けしております。
お電話もしくはメールでのご相談は、下記よりご連絡下さい。
メールでのお見積り、お問い合わせへの返信は、弊社業務の都合により多少お時間を頂く場合がございますので、お急ぎの方は直接フリーダイヤルからご連絡下さい。
福岡市の探偵[日本興信所]は、全国に調査ネットワークを持つ探偵事務所です。
探偵業に携わって長年の実績と高い調査技術を有し、地元弁護士と連携。
長年の調査実績の間で築き上げた調査ネットワークが全国津々浦々に広がり、信頼できる探偵会社との業務提携をしています。
東京の調査でも旅費交通費なしで対応!
【結婚調査・身元調査・浮気調査・行動確認・人探し等】に於いて、
福岡県および近隣県の調査エリアのみならず、関東・関西など遠方での調査に於いても、
旅費交通費・宿泊費を要せずに、現地の信頼できる探偵会社に調査を依頼する事が出来ます。
調査のご相談・ご依頼をされる時は、長年培ってきた調査経験と高度な調査技術を有する「日本興信所」に、ご相談・ご依頼ください。
調査対応エリア
福岡市、糸島市、大野城市、春日市、那珂川市、筑紫野市、太宰府市、古賀市、宗像市、北九州市、粕屋郡など福岡県を中心に九州各県、そして全国津々浦々に広がる調査ネットワークを駆使して48都道府県の調査にも対応します。